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Web 記事 - その他:高校生、学部学生向けカテゴリのエントリ

原点

カテゴリ : 
その他:高校生、学部学生向け
執筆 : 
hatsugai 2019-3-13 6:36
「原点」 筑波大学新聞 2011年4月
物理学専攻 初貝安弘
既に三十年前になるが、十八で大学に入学したときが、いろいろな意味で自己を確立するための原点であったといえよう。毎春入学する学生の皆さん同様、若者なりの志と目標を持っていたように思うが、思い返すにすべてに迷っていた。希望もあったと思うが、なにも定まっていなかった。親元を離れ都会で一人で生活することの自由と不自由のなか、新しい個性的な友人に出会い、優秀な友人に驚きもし、世の中の広さを感じていたように思う。その上5月病とはいわないが、それなりに大学入学後に気が抜けたところもあり、満喫とまでは言わなくとも多少の自由を味わい、結果として勤勉な学生ではまったくなかった。まあ、田舎から出てきて、良くも悪くも、いろいろと度肝をぬかれたというところであろうか。 この二十歳になる前の数年間は、旧教養課程制度による極度に強制が少ない自由な時代であり、思い返すと一見無駄としか思えないこと、冷や汗もののことも多々あったが、逆にまたとない貴重な時期であったようにも思う。この時代を少し反省してみると、語学、特にいわゆる第二外国語だけは、もっと真面目にマスターしておけば良かったと思う。本は年をとっても読めるが、語学の修得に必要な反復練習は若いこの時期を逃すとなかなか難しい。また、現在の専門につながる数物系の講義に関しても決して真面目に出席していたとはいえないが、時々出てみて、こういう世界もあるのかと心密かに驚くこともあった。ただ、必要なこと、知らなければならないらしいことに関して、本を探し出してきて調べるなり、考えるなりして、自分でどうにかする癖がついたのは、かえって良かったのかもしれない。(勿論、すべてが、どうにかできたわけではない。)時がたって立場も講義する側となったが、時代の要求で今や講義も懇切丁寧にそして下手をすると学生諸君の理解度にあわせてやることが求められ、是か非かは別にして、これまた迷いながら教員もそれに応えようとする風潮があることは一考に値しよう。 話をもどすと、私はこの迷える時代を過ごした後、ありがたいことに、大学に職を得、現在の専門である物性物理学の理論を研究するに至った。この機会に研究に関する原点を探して記憶をたどれば、修士課程の(たぶん殊勝な)学生だった頃、研究室の飲み会の為いそいそと買い出しに出かけたこと、教授陣の忘年会の挨拶を心から恐縮して聞いていたこと、そして、大学近辺の銭湯通いをするなど随分苦労して手書きで修士論文をどうにかまとめさせていただいたことなどが思い起こされる。その後、高温超伝導体の発見後に生じた物理学諸分野の(残念ながら一時的であった)大交流時代に諸先生、諸先輩の研究活動に仲間入りさせていただき、その後、博士課程を中退して助手に採用していただいた。忘れかけたこの純情な時代に感じた喜びと責任、そしてほんの少しの自信が現在の研究教育活動の原点といえるのかもしれない。
略歴
東京大学工学部物理工学科卒業 1989年3月東京大学物性研究所助手、以後、東京大学工学部物理工学科講師、助教授を経て2007年4月より筑波大学大学院数理物質科学研究科物理学専攻教授。工学博士(東京大学) 1992年10月-1993年9月 : マサチューセッツ工科大博士研究員 (兼任)
2012年度 大学説明会
「教員からのメッセージ」
初貝 安弘
1. 現在どんな研究をしているか

物質の性質とそこで起きる現象を物理的に理解する学問を物性物理学といいます。皆さんの使っている携帯電話、パソコン等の情報機器の物質的基礎は半導体にありますが、半導体の研究も物性物理学の一部です。電気抵抗がゼロになる超伝導や、磁石の起源である磁性も、CD,DVDの読み書きに使われている物質と光(レーザー光)との相互作用も物性物理学の対象の一つです。私も高校生の時には、物理学にそんな分野があるとは認識していませんでしたが、世界中の物理学者の少なくとも半数以上は物性物理学に関連する研究をしていると思います。私はその中でも量子論が重要な役割を果たす「量子的な物質相の理論的研究」をやっています。例えば、磁場中で電子が感じるローレンツ力に起因する量子効果は量子ホール効果を引き起こしますが、この量子ホール効果の理論や2010年度のノーベル物理学賞はグラフェンという単層の炭素2次元系(単原子の絨毯)の発見に与えられましたが、このグラフェンの上に住んでいる電子の振る舞いの理論的な研究などをやっています。

2. 大学時代の思い出

自分の将来像に関して大学に入学したときに考えていたことと卒業するときに考えていたことは随分と違いました。大学4年間は人生の中でも柔軟性に富んだとても大事な時代です。また、大学そしてその先には高校生の皆さんの想像を越えた多様で面白い学問分野が広がっています。大学入学はあくまで入り口です。大学に入学したら意識的に興味を広く持って、いろいろな学問分野に顔を突っ込んで見てください。

3.大学を目指す高校生へのメッセージ

 入学試験に合格しなければ大学に入れませんが、入学して大学の研究活動にはいると少し様子が変わります。試験の多くは個人を(無理に)順序付けするものですが、研究活動は優秀さの競争でなく、新しいものを見つける活動です。上にも述べましたが多様な分野の中で自分にあった、つまり、自分が得意な分野で他の人にできない何かを見いだし新しいものを生み出してください。広い意味ではそれが人類の文化に貢献するということです。
平成24 年3 月23 日
筑波大学理工学群 物理学類 学位授与式 [photo]
物理学類長 初貝安弘
祝辞
皆さん、本日はご卒業おめでとうございます。入学以来本日の卒業にいたるまでの努力が報いられたわけです、まずは心からお祝い申し上げます。入学以来、皆さんは物理学はじめ多くの学問を学んできてわけですが、現代の大学教育、特に物理学教育のレベルはほぼ20世紀の現代物理学の基礎をほ ぼ全てを四年間でほぼ教育するのですので、決して簡単なものではありません。皆さんが名前をよく知っている19 世紀以前の多くの物理学者、例えばニュートンやガリレオは知ることができなかった物理学の原理、法則などを皆さんはしっかりと理解しているはずです。その意味では皆さんはニュートンやガリレオより何歩も進んだ学問を身につけているわけです。すばらしいではないですか。皆さんは、この物理学の課程を修了したわけですので、自信をもって今後の社会生活を送っていただけるものと思います。より広い意味では、大学教育を修了した皆さんは、文系、理系を問わず学問がなんたるものかを理解できる教養人であるはずで、社会からそれ相応の敬意をもって受け止められる人材だと思います。逆に言えば、皆さんにはその社会の期待に応える責任があります。大学の卒業生は大学教育の成果そのものです。わかりやすく言えば、大学の価値とはその卒業生が作っていくものです。皆さんが頑張ればこの大学の名もあがるわけです、皆さんの今後の活躍がこの筑波大学の価値になっていくのです。この自負とそして責任をもって社会に貢献できる人間になってください。今日受け取る卒業証書は皆さんが本学の既定の課程を修了したこと、卒業生であることを社会で行使する権利を意味するのですが、逆にそれにふさわしい人材でなければならないわけで、そこには大きな責任も発生しています。昨年の大震災、そして原発事故等により社会において自然科学の意義とその重要性が再認識されたことは明らかです。より広くは現代社会の大きな課題である環境問題の解決には物理学的知識が必須であることもあきらかでしょう。大学教育を受け、そして修了した皆さんは教養人であるはずです。教養人とは自分で考え、自分で知識を得ることができる人を意味します。例えば、事故による放射線の問題も正しく科学的に認識することは物理学を学んだ皆さんの責任の一つです。不要に感情的になることなく、事実とそのリスクを自分の知識で正しく理解し判断することが必要でしょう。社会に出る皆さんは勿論のこと大学院に進学する皆さんも十分立派な社会人のはずです。新素材や新しいシステムの開発、新現象の発見、新概念の開拓、等々、皆さんの学んだ学部の物理学の知識をもとに社会を、そして物理学を、よりすばらしいものへと変えていってください。4 月からは社会にでて就職する方、本学をはじめ大学院に進学する方、いろいろだとは思いますが、何をやるにせよ、すぐに種々の問題にぶつかることと思います。その時、逃げることなく、問題を自分の知識の下で考え、不足する知識を自発的に取り入れ、みずから判断し、新しい世界を切り開いていって下さい。まずは、今日を一つの区切りとして、新しい世界でより一層活躍していただけることを心から祈っております。 以上をもって私の祝辞といたします。(概略)
大学初年次の学生の皆さんを対象に力学の初歩の初歩を学びつつ、物理学において必要とされる算術のイロハを講義することとなりました。ご参考までに内容をご紹介します。[Web] 2011, [Web] 2012

参考になる書籍を紹介します。

一般力学: 山内恭彦(岩波書店)
見たことない物理屋はもぐり[amazon]
解析概論: 高木貞治 (岩波書店)
理科系の大学卒なら必ずもっているハズ[amazon]
物理学のための応用解析: 初貝安弘 (サイエンス社)
上述2冊と併記させていただくのは僭越ですが、本人が以前類似の講義したときの内容なので、[サイエンス社][amazon]

皆さんは物理学に対して色々なイメージを持っていると思いますが、この機会に物理学が大事にしてきたものについて、少し説明してみたいと思います。物理学の研究者には多くのタイプがありますから、「これ」と一つだけをとり上げることは簡単ではありませんが,「普遍性」(英語ではUniversalityと呼びます) は物理学の多くの分野にわたって最も重要な概念の一つであることは間違いありません。文字通りの意味では広く遍く(あまねく)存在する概念ということです。自然科学とは自然を科学的手法で理解する営みで、物理学、化学、生物学,材料科学などがその代表的なものです。これらの学問はお互いに必ずしも排他的な関係にあるわけではなく、ある研究は物理学と化学の両面をもつなどということも珍しくありません。物理化学、生物物理学等という表現はそれをわかりやすく示しています。にも関わらず物理学がとりわけ特に大事にしている概念が「普遍性」です。これについて以下詳しく議論しましょう。

「普遍性」(Universality)という言葉は説明しましたが、ある意味で対極的な概念が「多様性」(diversity)です。科学には博物学的側面が必ずありますから、科学的研究活動においては、多くの種々雑多な対象を集め、それぞれの学問の手法で記述することから学問は始まります。対象の多様性を追求し、その中で興味深いもの、役に立つものなどを種々の観点から追い求めるのです。対象の多様性を楽しむわけです。自然科学の中でも、材料科学、薬学等ではこの多様性が本質的に重要でしょう。もちろん、物理学も自然界の中の種々の対象を記述するわけですから多様性ももちろん重要ですが、物理学の特徴は、多種多様な対象の中に多様性を楽しむだけでなく普遍的な性質を見出すことにあります。物理学は普遍性を極限までに追求する学問とも言えるでしょう。

では、具体的には普遍性とは何を指すのでしょうか?皆さんは大学に入るとすぐに物理学Aという科目で「質点の力学」を学びます。高校でも質点の力学は学んでいるでしょうから、馴染み深い科目といえるでしょう。実は、この質点の力学は普遍性が最もわかり易い形で現れた分野ということができます。この質点とはなんでしょうか?点ですから大きさはありません。点であってかつ質量はある「モノ」(object)を質点と呼びます。もちろん、大きさはなく質量だけをもつものなんて現実の世界にはひとつもありません。では質点の力学は現実に存在しないものの力学を扱うナンセンスな学問なのでしょうか?そんなことをいうと「いろいろなものの運動は近似的に質点として扱えるんだよ」という声が聞こえてきそうです。文字通りの意味では、全くそのとおりですが、普遍性を最重要と考える物理学としては、それだけでは本質的に大事な点を全く理解していないことになります。

自然界の力学的な運動を例として考えたとき、そこには多種多様な対象の種々の運動があることに注意しましょう。野球のボールの運動、自転車の運動、そして原子、電子,原子核の運動、また、地球の太陽周りの運動、銀河の運動、宇宙全体の運動もすべて物理学が対象とする力学運動です。これら全く異なる運動が、質点の力学として共通して捉えることにより、普遍的に理解することができるのです。ボールの色、原子の種類、銀河の形、含む星の数等をすべて切り捨て、対象の個性としては唯一の「質量」のみを取り出したとき、これらの異なる対象の力学的運動は「質点とそれに働く力」で記述される共通のニュートンの運動法則に従うと考えることができるのです。全く異なる自然の中に、質点としての「質量」だけを対象の個性として、普遍的な運動の原理を見いだすわけです。これが物理学の大事にする普遍性です。

一見似ていますが,普遍性を大切にする立場からは、質量以外の個性を切り捨てる過程は「近似」ではなく「情報の縮約」と呼びます。これは個々の現象において何が大切なのかを見極める最も大切な過程です。物理学は運動方程式の解き方を学ぶ学問ではなく、自然界の現象を如何に記述するかを大事にする学問なのです。勿論、情報の縮約の過程は決して自明な過程ではありません。現象において何が重要なのかを正確に見極めることが必要な困難な過程です。現在の物理学においては、この「情報の縮約」のための方法論も、必ずしも万能ではありませんが,いくつも開発されています。ここでは「繰り込み」と呼ばれる概念がそのひとつの例であることを注意しておきます。

この情報の縮約の過程で、その物理学的認識に関する適用限界も自ずと明らかとなります。力学の例で言えば運動法則に関して適用限界があるのです。個々の物理学的法則には、それぞれ、時間スケール、エネルギースケール、空間スケール等に関して適用すべき領域があるのです。「何だ、近似か」などと考えてはいけません。適切なスケール、これを階層と呼べば、階層ごとに適切な物理法則を見出し、その階層をつなぐことが物理学の手法であり、物理学的な自然認識なのです。ニュートン力学は光速に近い運動には適用できず、相対論による記述が必要であること、また原子、電子といったミクロな世界の記述では量子論的記述が必要なことを、皆さんもどこかで聞いたことがあると思います。しかし、現在でもニュートン力学の重要性は失われるどころか、ますます多様な現象に適用されていることは皆さんもご存知でしょう。日本の新幹線や地下鉄があれだけ正確で、自立型のロボットや自動化された工場の生産設備はすべてニュートン力学の完全な支配化にあります。たとえ、極微の世界の運動法則としての、究極の理論が完成したとしても階層的認識に基づく、ニュートン力学他、各階層の物理法則の意義は失われることはありません。電車の動きに量子論を適用することは無意味であるだけでなく、量子論は電車や飛行機の運動の記述には全く無力なのです。

スペースもつきましたので続きは物理学の講義でということにしますが、階層的な物理学的認識の意義と物理学における普遍性の重要性に気づいてもらえれば幸いです。物理学はあれこれ計算する学問ではなく、とことんまで考える学問なのです。
 

 

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最新ニュース
投稿者 : hatsugai 投稿日時: 2020-11-03 10:00:50 (4901 ヒット)

Thouless' (adiabatic) pump in one-dimension is a typical topological phenomena characterized by the Chern number that correspondes to the quantized motion of the center of mass (COM). Although the COM is only well-defined with boudary (to set the origin of the coordinate), the COM experimentally observed is given by the bulk and the edge states do not contribute. Ultimate adiabaticity, that has never been achieved experimentaly, supports the quantization of the COM supplemented by the periodicity of the system with boundaries. This is the unique bulk-edge correspondence of the pump. We here propose a generic construction using a phase boundary line of the symmetry protect phase with two parameters works as a topological obstruction of the pump in extended parameter space. The construction is purely of manybody and the interaction can be one of the parameters. Have a look at "Interaction-induced topological charge pump" by Yoshihito Kuno and Yasuhiro Hatsugai, Phys. Rev. Research 2, 042024(R), (2020) (Open access)


投稿者 : hatsugai 投稿日時: 2020-10-28 10:28:43 (6062 ヒット)

The Dirac cone is a typical singular energy dispersion in two dimensions that is a source of various non-trivial topological effects. When realized in real/synthetic materials, it is generically tilted and the equi-energy surface (curve) can be elliptic/hyperbolic (type I/II). The type III Dirac cone is a critical situation between the type I and II that potentially causes various non-trivial physics. As for realization of the type III Dirac cones, we are proposing a generic theoretical scheme without any fine tuning of material parameters . It may also help to synthesize in meta materials. The molecular orbital (MO) construction of the generic flat bands which we are also proposing plays a crutial role. Have a look at "Type-III Dirac Cones from Degenerate Directionally Flat Bands: Viewpoint from Molecular-Orbital Representation" by Tomonari Mizoguchi and Yasuhiro Hatsugai, J. Phys. Soc. Jpn. 89, 103704 (2020) Also arXiv:2007.14643. The paper has been selected as an Editors' choice of J. Phys. Soc. Jpn. (Sep. 2020). See also "News and comments" by Prof. N. Nagaosa.


投稿者 : hatsugai 投稿日時: 2020-10-01 16:07:56 (5372 ヒット)

Motivated by a historical example, the Dirac Hamiltonian as a square-root of the Klein-Gordon Hamiltonian, its lattice analogue has been discussed recently. Zero energy states are shared by the parent and its descendant. The story is more than that. Not necessarily zero energy but its high energy part can also share topological characters. We hereby propose a “square-root higher order topological insulator (square-root HOTI)” when its squared parent is HOTI. Based on the simple observation that square of the decorated honeycomb lattice is given by a decoupled sum of the Kagome and honeycomb lattices, we have demonstrate that the “corner states” of the breezing Kagome lattice with boundaries share topological characters with its descendant as the decorated honeycomb lattice. Have a look at our recent paper just published online, "Square-root higher-order topological insulator on a decorated honeycomb lattice" by Tomonari Mizoguchi, Yoshihito Kuno, and Yasuhiro Hatsugai, Phys. Rev. A 102, 033527 (2020), also arXiv:2004.03235.


投稿者 : hatsugai 投稿日時: 2020-09-17 11:42:01 (5109 ヒット)

As for a topological characterization of a full Liouvillian (including jump term) for the non hermitian fractional quantum Hall states, we are proposing a pseudospin Chern number associated with the Niu-Thouless-Wu type twists in the doubled Hilbert space. Numerical demonstration of the proposal is explicitely given and its validity is discussed. Have a look at "Fate of fractional quantum Hall states in open quantum systems: Characterization of correlated topological states for the full Liouvillian" by Tsuneya Yoshida, Koji Kudo, Hosho Katsura, and Yasuhiro Hatsugai, Phys. Rev. Research 2, 033428 (2020) (open access).


投稿者 : hatsugai 投稿日時: 2020-08-16 14:53:28 (5579 ヒット)

Adiabatic deformation of gapped systems is a conceptual basis of topological phases. It implies that topological invariants of the bulk described by the Berry connection work as topological order parameters of the phase. This is independent of the well-established symmetry breaking scenario of the phase characterization. Adiabatic heuristic argument for the fractional quantum Hall states is one of the oldest such trials that states the "FRACTIONAL" state is deformed to the “INTEGER”. Although it is intuitive and physically quite natural, there exist several difficulties. How the states with different degeneracy are deformed each other adiabatically? We have clarified the questions and demonstrated this adiabatic deformation on a torus in the paper "Adiabatic heuristic principle on a torus and generalized Streda formula" by Koji Kudo and Yasuhiro Hatsugai , Phys. Rev. B 102, 125108 (2020) (also arXiv:2004.00859) What is deformed continuously is a gap not the states ! This is also sufficient for the topological stability of the Chern number (of the degenerate multiplet) as a topological order parameter. Have a look at.


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    [1] MIT, Boston (2003)
    [2] APS/JPS March Meeting (2004)
    [3] JPS Fall meeting, JAPAN (2004)
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